【フレ取り】ホイールって振れるらしいで?

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これって需要あるのか?

 

そんなことを考えながら書き始めておりますが、まぁ宜しいでしょう。

 

振れ取りをする機会なんて一般ユーザー様でしたらそうそう無いかとは思うのですが、自転車技士を目指される方だと車輪組みが必須になりますので参考になれば幸いです。

 

動かす方向

 

そもそもリムを動かす方向はご理解いただいてますでしょうか?

 

こんな感じです。

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それぞれ矢印の方向がありますが、赤が縦方向で黄色が横方向になります。

 

進める順番としては縦振れを調整した後に横振れを調整します。

 

 

リムのセンターはどこへ?

 

今回は振れ取りがメインなので詳しい話は飛ばしますが、作業を行う前にやらないといけない事があります。

 

それはなにか?

 

何を基準にリムを修正していくかを決める事

 

です。

 

振れを取る=正しい位置にリムを合わせる

 

こういうことであると思います。

つまり、やたらめったらニップルを回せば良いと言うわけではないのです。

 

詳しい説明は省きますが、このようなセンターツールがあります。

 

http://paxcycle.com/?pid=98104587

 

そして、これを使用しセンターを出すのですが

 

これは絶対に覚えてください!!

 

リムのセンターは左右のロックナットの外側間隔の中心

 

↑これ試験に出ます!!

 

まぁ、いずれにしてもホイール組みの実技試験があるので覚えないといけないんですが。

 

そして、それを探りながら組みます。

 

 

レッツ振れ取り!

 

では、振れ取り台に乗せてスタートです!

 

まずは縦振れから取りましょう!

 

ところでニップル回しを用いてニップルをどちらへ回しますか?

 

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画像の紫の矢印の方向?黄色の方向?

 

どちらでしょうか?

 

 

答えは両方!!

 

というのも、ネジは締めていくと引っ張られていきます。つまり、ニップルを締めていくと

 

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赤矢印の方へ引っ張る力が発生します。

緩めるとその力が弱くなる、または無くなります。それと合わせてスポークはハブの左右から出ており、片側のみをひたすら締めると縦フレを調整すると横フレが出てしまいますので締め込んだ周辺は緩めて上手くバランスを取りましょう。

 

そしてそれを利用して

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左右前後に動かして調整していきます。

 

 

そう!!(クソデカボイス)

 

それが振れ取りの基礎です。

 

 

ネジを締め込むと2つのネジは近づく、つまりニップルとスポークの距離が近くなるんです。

ハブのフランジの位置は変わらないので、ニップルを締める方向。上の画像で黄色の矢印の方向に回すとニップルは締まります。

逆に紫の矢印の方向へ回すと緩みます。

 

作業する時はそのホイールの手前に座ることになるので、ホイールに向かって時計回りで締める。反時計で緩むと覚えましょう。

 

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そこまで分かればやることは簡単ですね!

 

まず縦フレですね。

(スンマセン。横フレに夢中で縦を撮るの忘れてました)

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この画像の黄色い丸の中にある左右の突出した部分

 

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コ⤴︎コ⤵︎をリムの縁に近づけてその高さが高くなり、振れ取り台に接触する部分を締めて高さを合わせていく作業になります。

しかし先述した通り、ただ締めていくだけでは大きな横フレが出てしまいます。この段階は縦フレを解消するフェーズですので、ある程度横フレは出ていてもスポークの張力に影響しないものであれば気にしなくて大丈夫かと思います。

あわせて注意しておきたいのは締めすぎるということです。

 

どういうことか?

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これはホイールを簡易に表したものであると考えてください。

そしてそのホイールの一部(赤部分)が縦フレを起こしている時の図が以下のものになります。

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これを修正するために最も大きい部分から周辺を締めていくと思いますが、これを必要以上に締め込んでしまうと

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適当な位置よりも低くなってしまいます。このようになると緩めるだけでは解決しない事が多く全てのスポークのテンションを解放して、車輪組みの初期作業まで戻す必要が出てくる可能性が高いので要注意です。そうでなくともそこ以外のニップルを締めないといけなくなり、いずれの場合もかなり大変な作業である事には間違いないです。

 

横フレの取り方

横フレの取り方は基本はすごく簡単です。

今回は車輪のセンターは出ているという前提の下で、一部のみが振れている状態とします。

冒頭でも記載しましたが、リムのセンターは左右のロックナットの外側間隔の中心に来るようにしてくださいね。

 

では、振れ取り台にセットします。

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その際に先ほど縦フレの時に使用したココ

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ここを横方向への目印とします。

 

車輪を回転させると

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このようにリムと台の感覚が広くなったり狭くなったりする場所があります。これを自転車技士試験の際には1.0mmを超えないように調整していきます。技士、整備士試験の内容に関しては後日あげようかなと思っております。

 

これも縦フレの時と同じように締め込みと緩めを上手く組み合わせて作業を進めていきましょう。

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この方向たちですね。

 

これらを考えながらフレ量が1.0mmを超えないところまで持っていき、スポークテンションが指定の範囲まで張れるように持っていきましょう。

ちなみにコレ後輪の場合ですと、フリーボディ側のテンションが高くなります。

そもそも左右でスポークの長さが異なりますからね。覚えててください。

 

で、そのフレが取れたら馴染みを出し再度調整してください。所謂ケーブルの初期伸びみたいな感じで思っていただければいいかなと思います。

で、それが終わったらセンターゲージでセンターが出ているか確認して完了です!!

 

程度にもよりますが振れ取り単体なら5分、車輪組みなら15分くらいで、慣れまくって爆速で作業を行えばできるものですのでひとつ目標値に設定して頑張ってみてもいいかもしれませんね!