一回エンド金具を凄まじく曲げました。
わかります?
わかる方からすればただの絶望ですよね。
これがなんなのか。説明していきます。
そもそもエンド金具って?
そもそもエンド金具とはどこを指すかご存知ですか?
ロードバイクなどのスポーツ自転車に長く乗られてる方はご存知であったり、聞いたことがあったりするのでは無いでしょうか?
これです。
どれです?
ちょっとパーツが多かったですかね。
このシルバーの部分ですね。そこだけ外すとこんなパーツです。
※別車体のものです。
これが外装変速機の付いている自転車にはとっても大切なんです!!
これってマジで調整がシビアなんですね。
まずこれをちゃんと理解して整備している自転車屋って正直多いとは言えないのではないかなと思うんですが…
エンド金具はポン付けでは使えない!!
そうなんです。
破断して交換したり、新車を整備したりなど変速周りを交換する機会は自転車屋ならめちゃくちゃあるはずなんですが、どことは言いませんが修正はおろか、確認すらせずに変速調整に入る店も少なからずあります。
もちろん、何となく曲がってないであればリアディレイラーのリミッターネジの調整で誤魔化すことも可能かも知れませんが、一時的になんとかなるだけでその皺寄せはどこかで最悪な結末を迎えることが大半だと思います。
ちなみにGIOSのメーカーカタログには「芯出ししてな!」といった内容のことが書いてありましたのでしっかりと修正して使いましょう!
こうやってな
でも、どうやって修正すんねん
エンド修正のやり方は分かりますか?
少なくともこの作業で言えるのは、エンド金具を壊してしまったり、そもそも専用工具が必要だったり、前準備が多数あったりと一般ユーザー様がご自身で工具を揃えてやってみるより購入されたショップに相談された方がいいかと思います。
ただ内容自体はご理解頂いててもいいかなとは思います。
エンド金具の修正で大事なこと
それはパワーです!!
https://youtube.com/watch?v=tjhkprFemB4&si=ZEcWo-jeiPlAOkMM
ただこれに関しては本当に力がモノをいいます。
もちろんむやみに力を入れれば良いという訳ではありませんが。
事前準備としてセンター出しと触れ取りが終わった状態のリアホイールを用意しておいてください。これが無いと作業できません。
そしてエンド修正器をフレームに付けたエンド金具に取り付けてください。
そして上下前後の方向に於いて、全て同一の距離になるよう曲げます。
上方向
下方向
これを見るとリムからの距離が上が約11.8cm。下が11cmとかなり下側に曲がっているのが分かりますね。
つまりこの状態では上方向に4mm曲げると上下の幅が整いますね。
でもどうやって修正するか?
ついている工具を内側へ押し込みます!!
Yes!Power is Power!!!
そうです!
先ほども言いましたが幅の広い方向に向かってぐ〜っと力をかけて曲げていきます。
それを前後方向も行います。
ごめんなさい。前側撮り忘れてました。
急ですが、ここで問題です。
後方が10.5mmで前側が12.3mmであった時はどちら側は何mm曲げれば良いでしょうか?
カチカチカチカチカチカチカチカチ…(時計の針の音)
正解は…
前側を9mm押し込む、または後ろを9mm引き出すが正解ですね。
ただ私としては、基本的に押し込む方が良いのでは無いかと考えております。
もちろんケースバイケースなので一概に言えるものではありませんが、引こうとすると上手く引けずに捻るように引いてしまうことが考えられます。
もちろんそれは押し込む時にも共通して言えるかも知れませんが…
そこのリスクを考えると押し込む方が良いかなと思います。
そうして修正が整えばディレーラーを付けてマニュアル通りに変速調整を進めてください。
ちなみに最初にホイールの振れ取りとセンター出しを行ったのは、全方向に均等な距離をとるためです。ミリ単位で行っている作業に対してそもそもリムが2mmも3mmも振れていてはお話になりませんからね。
最悪センターが出ていなくても振れさえ無ければエンド修正作業自体はできるかもしれませんが、ホイールがフレームのセンターに入らないのでリムブレーキの場合ブレーキにも影響しますし、酷い場合だとフレームに当たる可能性もあるので振れ取りとセンター出しは同時に行いましょう。
ちなみにカップアンドコーンの場合は、先に玉あたり調整を行わないとセンターズレるのでご注意を!
エンド金具は曲げたら原則交換やで〜