普段は作業の時にグローブは何を使ってますか?
素手派の人もいるかと思いますが、私としては強く汚れたり、鋭利な部分で切れてしまったりとリスクが多いので基本的に素手での作業はやめておくべきであると考えてます。
ただ、どれを選べばいいか?
もちろん私はわかっておりますが、初心者様には少しハードルの一つになるかと思っております。
そこで、初心者様や未経験者様のご意見や感覚を知りながらお話ししたいと思います。
ということで
今回は私の後輩のNさんにお手伝いしていただきました!ありがとうございます!!
では、さっそく本編へ!
れでぃごー!
てか、そもそもNって誰だよwww
今回検証にあたって、初心者様あるいは自転車の作業をした事のない方からのご意見が必要でしたので、全く自転車業界とは関係のない方でご協力していただきました!
今回の検証において、自転車の作業を行うにあたり様々なものを用いると思うのですが、パーツクリーナーを使用する場面。そしてその他の工具を使用する場面において考え、Nさんの主観的な感想を交えてお話ししていこうと思います。
パークリの中身って?
では、パーツクリーナーから話していこうと思いますが、パーツクリーナーに関しては物により成分が変化することがあるので、主成分としてヘキサン・無水エタノール・ブタンの3点を混ぜたものをパーツクリーナーと定義していきます。その他の成分は考えないものとしていきます。
最初に成分に関して簡単に分解して見てみましょう。
まずは、ヘキサンからです。
ヘキサン (C6H14)になります。
これは、石油系有機溶剤の一種で直鎖状のアルカンになります。そして、常温では無色透明で灯油のような臭いがする液体になります。これはガソリンに多く含まれる成分で、ベンジンの主成分になります。
ちなみにベンジンは化粧品や油性ボールペンなどの油性汚れを落とすものとしての代表になります。
次いで、エタノールになります。
エタノール(C2H6O)
これはアルコールの一種になり、揮発性の無色の液体であり、特有の芳香を持っております。
そのエタノールの中でも
・無水エタノール
・消毒用エタノール
に分類されます。
先述した通り、今回は無水エタノールをメインにピックアップしていきますが、比較のために特徴を3点共上げていきます。
無水エタノールは濃度99.5vol %以上で、ほぼ純粋なエタノールになります。ほぼ水分を含まず、洗浄力が非常に高い事があげられます。しかし、すぐ蒸発する事があり、その場で長時間保持できないので殺菌する前に蒸発するため消毒には適しません。また、刺激が強いので直接触れると肌の水分を奪ってしまいます。
エタノールは濃度95.1〜96.9vol %のものを示し、清掃用、自家製化粧品などの原料など多用途に使用範囲は渡ります。
無水エタノールもそうですが、精製水を用いる事で濃度の調整も可能になります。それにより消毒用エタノールとしても使用する事ができます。
そして消毒用エタノールは濃度76.9〜81.4vol %のものが該当します。これも無水エタノールと比べ蒸発しにくいことがあげられ、ある程度の時間その場でとどまってくれるので殺菌できる。そして、無水エタノールと比べると肌への刺激がそれほど強くない事があげられます。
そして3つ目がブタンです。
ブタン(C4H10)は炭化水素の一種で炭素4個が直鎖状に連なったアルカンで、無色不快臭、常温・常圧で気体で、可燃性物質で圧縮して液化した状態で運搬利用されます。
これを今回はパーツクリーナーとしてあげていきます。
相性はどうなのか?
では、さっそくグローブとの相性と性質を見ていきましょう!
まずはこちら
天然ゴム極うす手袋10枚入Sサイズ
https://jp.daisonet.com/products/4580179942142
安価で入手のしやすい種類の1つといえるものになりますね。
これに関してのNさんの感想は
・サイズ感がタイトなので付けるのが大変で、ネイルに引っかかる
・切ったら手まで切れそう
・鋭利な部分までは守ってもらえなさそう
・フィット感があるので、小さいものは触りやすそう。
・ぺたぺたしていて肌への吸着感はいい感じだが、外側はさらさらしてる。
とのことでした。
使い勝手は良さそうとの事でなかなかの好評価ですね。
Nさんの言う通りで、かなり薄めなグローブになるので細かい作業を行うには向いている種類の1つにはなってきます。
ですが、この素材であるラテックスが問題になるシーンが出てきます。
それはどこか?
ラテックス自体は蛋白質・アルカロイド・糖・油・タンニン・樹脂・天然ゴムを含むエマルジョンになるのですが、その中で天然ゴムが先述したパーツクリーナーの成分ヘキサンと相性が悪く反応してしまい、プラスチックやゴムを侵してしまう作用があり使用は避けた方が良いでしょう。
なので工具を使用したり、細かなパーツに触れるような場面での使用は有効かと思いますが、パーツクリーナーが触れるような場面ではオススメできません。
では、次いでこちら
抗菌天然ゴム手袋
https://jp.daisonet.com/products/4550480028613
こちらです。
まず、こちらの着用感はNさん曰く
・へんなにおい(歯医者の匂い)
・丈が長いから洗車とかしても服が濡れなさそう
・細かい作業はしづらそう(出来んことはない)
・防御力はありそう。んで、攻撃能力は10くらい
・ある程度動きやすい
・めっちゃごわごわしてるわけではない
とのことです。
先ほどのものも全く無いわけではないと思うのですが、どうやらこちらは第一に臭いが気になったようです。
そして、比較的タイトな作りではないので細かい作業はしづらそうといった感覚も出てくるようです。
確かに丈が長いのは大きなメリットですね。
しかし、素材自体は天然ゴムが使用されているため先ほどと同様に、パーツクリーナーでのヘキサンでダメージを負ってしまいます。
ではタンタタタンと3つめに
ニトリルゴム手袋
https://jp.daisonet.com/products/4550480069296
こちらです。
こちらの着用感は彼女曰く
・ミシミシする
・不快な感じの感触がする(風船が擦れた時に近い)
・ちょっと嫌(付け心地悪い)
・防御力なし
らしいです。
ちなみに防御力に関してはしんかのきせきくらいのイメージでしておいてください。
こちらの着用感のミシミシするに関しては前者と比較すると硬い印象があったようでそれの動かした時の擬音ですね。別に建て付けが悪いわけではないです。
このニトリルゴムに関してはブタジエン(C4H6)とアクリロニトリル(C3H3N)の共重合体から成ってます。このアクリロニトリルの量が増えるに従い、鉱油系の油や炭化水素系の燃料に対しての抵抗は向上しますが、低温での柔軟性は悪化してしまいます。
おそらくこのアクリロニトリルでの影響でこのような感覚が出てきたのかと考えられます。
ちなみにアクリロニトリルの含有量で特徴と物性が変わります。
それは以下の5分類されるものです。
名称 含有量
・低ニトリル 24%以下
・中ニトリル 25〜30%
・中高ニトリル 31〜35%
・高ニトリル 36〜42%
・極高ニトリル 43%異常
そして付け心地があまり良くないとのことで、恐らくそれとアクリロニトリルに原因があるかと思われます。
特に動いた時に擦れたところが不快であるとの事でした。
こんな感じですね。
と、これらのように彼女からの印象はあまり良くなかった訳ですが、成分的には耐油性に関してはかなり高いので勿論種類は選ぶべきですが、オススメできる素材の一つになります。
では、その流れの中で
PROACT 極厚ニトリルディスポグローブ
こちらと先ほどと同様に素材はニトリルゴムになります。
着用感は
・すんなり すぐつけれる
・細かい作業ができるランキング2位
・ある程度のことなら防げそう
・可なく不可もなく
・滑らなさそう
・The普通
だそうです。
今回特にフォーカスをあてたいのは
ここですね。
防御力のアップですねw
そうなんです。先ほどのものと比較すると
商品の特徴にもピックアップされるほどで、厚手で丈夫に仕上がっております。
ですので、ある程度のことなら防げそうというのは正解なんです。流石N氏。お目が高い。
まぁ、N氏の言う防ぐ内容ってプリキュア エメラルド ソーサーとかの可能性があるので注意が必要ですね。
通称、気◯斬とも言われますが。
ちなみに
くっそ見にくいですが、指先にブツブツがあるので滑り止めとしての効果も発揮してくれます。
ですので「滑らなさそう」という意見は大正解ですね。
誰がワイのギャグはよー滑るや!
やかましいわwww
では、次へいきますw
こちらはPVC手袋です。
https://jpbulk.daisonet.com/products/4549131976793
そもそも「PVCって何なん?」と
聞き馴染みが無いかなと思うんですが、PVCとは、ポリ塩化ビニール(C2H3CL)を示します。
では、先に着用感を聞いてみましょう。
こんな感じです。
・付けやすさナンバーワン
・細かい作業は出来なさそう
・防御力はとても高そう
・溶けそうで怖い(極端に高い温度)
・滑らない(ランキング1位)
・ペットボトルのキャップが開けやすそう
・青と付け心地が対極
割と好印象ですね。
先述した青いグローブとは付け心地が対にいるようです。
ですが、PVCとは具体的のどのような素材なのか?
PVCは5大汎用樹脂のうちの一つになります。
・PVC(ポリ塩化ビニル)
・HD-PE(高密度ポリエチレン)
・LD-PE(低密度ポリエチレン)
・PS(ポリスチレン)
・PP(ポリプロピレン)
この5つになります。
その中で熱可塑性のプラスチックの一種となり、大きく分けて軟質PVCと硬質PVCの2つに分かられます。
そんなPVCのメリットにあげられるのが、まず
・幅広い製品に加工が可能である
これは可塑剤の混合量で柔らかさを細かく調整が可能であることです。
※可塑剤の多くは酸とアルコールから合成されたものが多くあります。
他に
・傷つきにくく強度がある
他のプラスチックと比較すると擦れに対して強く、傷がつきにくく、高い引張強度と軟らかさがあるので細かな衝撃を吸収するので、細かな傷がつきにくくなります。
・耐候性、耐水性がある
PVCの特性で紫外線に強く、耐水性にも優れている点があります。屋外での使用などもビニールハウスなどからも使用が可能にあります。
・安価で製造が可能
先述した5大汎用樹脂で加工がしやすい上に安価で製造が可能な素材になります。
しかーーし!
そんなPVCにもデメリットがあり、例えば
・有機溶剤に弱い
PVCは一般的には耐薬品性に優れているというのが広く認知されているところになると思いますが、実際多くの酸やアルカリ、塩類、動植物油に対して高い対薬品性を持っております。しかしながら有機溶剤と次亜塩素酸などの塩素系化合物は例外ですので注意が必要です。容易に侵食されて、短い時間で強度を落とす場合があり、稀に溶解するケースもあるのでそれらに対してはPVCは不適当であるといえるでしょう。アセトン(C3H6O)やアニリン(C6H7N)などの一部芳香族炭化水素への耐性も低いので注意すべきでしょう。
また耐熱性、耐寒性が低いということもあげられます。これは先ほど取り上げた熱可塑性があることによるメリットの反対側にいるポイントになります。
熱で加工しやすいということは比較的低い温度で軟らかくなってしまうということです。おおよそ60〜80℃で軟らかくなり、強度が落ちて変形が進んで行きます。そして、5℃以下になると衝撃に対しての耐久度が低くなるため割れやすくなってしまいます。
なので、N氏の言っていた「溶けそうでこわい」というのは実は正解なんです。
もしかすると彼女天才かもしれませんね…
知らんけど…
ちなみに「ペットボトルのキャップが開けやすそう」とも言ってました。
利便性とグリップ性能の高さも感じていたようです。
そして次でラストです。
こちらが塩化ビニル手袋ロングタイプになります。
商品URLが見つからんかった…
これを付けた時の彼女の第一声は「長ッ!!」でしたね。
それもそのはずで長さが48cmもある商品。
だいぶ上まで来てますよね。
そしてそれの装着感は
・機動力なし
・何も出来なくなりました。
・グリップ力高い(全国の蓋を開けれないおばちゃん達に駆けつけたい)
・切っても切れない
・溶けなさそう(まだまし)
・長いから汚れない
・ゴムで下がってきたり濡れそうになる事すらない
・肌触りが悪くない
あいも変わらずよく分からん事を言ってますが。
機動力というのは肌に完全にフィットした感じでは無いため、少しラグがある的な感じだと思います。
やはりその丈の長さが大きなポイントになり、濡れそうになることは全く感じないとのことなので外で水を使って洗車する事があっても利便性に長けているといえるかと思いますね。
ちなみに私はワコーズの水無し洗車を推奨しております。
よければそちらもご覧ください。
↓↓↓
ちなみに素材自体は先ほどのものと変化は特にありませんので、長さが必要な分を選んでいただくのが最善かと思います。
ちなみにこれは全国の蓋を開けれないおばちゃん達に駆けつけたくなる副作用があるらしいのでご注意くださいね。
んで、結局どれを選んだらええんや?
という事で計6種類のグローブを比較してきました。そんな中でN氏のお気に入りだったのを発表しますッ!
どぅるるるるるるるるる…
どぅん!
「グローブですっ!!」
「いや、なんのッ!!!」
失礼しましたw
こちらです。
PVCグローブが1番お気に入りだったとのことです。
私としてもこれはオススメできるものの1つとしてあげられますし、他にも厚手のニトリルグローブも実用性をしっかりもったものとしてオススメさせていただけます。
ということで、普段に増して長くなりましたがお付き合いありがとうございました!
では、また次回!!
で、終わろうかと思ったんですが…
結局N氏とは誰なのか?
誰なのか?
今回協力してくれたN氏は
普段、大阪府は大阪市にあります、コンカフェblinkさんでキャストをされている中野なのかさんです。
中野なのかさんのX→ https://twitter.com/NakanoNanoka
blinkさんのX→ https://twitter.com/blink_s2_?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
みなさま、是非行ってみてはいかがでしょうか?
なのかさんご協力ありがとうございました!!