本当に必要なコンポーネントは?③105編

こちらは前回のアルテグラ編、前々回のデュラエース編に続き第3編となります。

まだご覧いただいてない方は是非そちらからご覧ください。

 

https://jun48743003.hatenablog.com/entry/2023/08/29/211230

 

ということで長くお付き合いくださいましてありがとうございます。

今回でいよいよ最終となります。

よく上級者へのステップアップと耳にする105ですが、本当にステップアップだけでしょうか?

では、これまでと同様に見ていきましょう!

 

R7100シリーズ

まずは最新の105、R7100シリーズ。

今作で遂に待望のDi2へ移り変わりましたが、デュラエースアルテグラと同じリア12速へとギア数も増えております。

では、今作の設定されているスプロケ丁数を見てみましょう。

 

11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30-34

11-12-13-14-15-17-19-21-24-28-32-36

 

こちらの2種類になります。

設定としては11-34.11-36になります。

 

あれ?

 

遂に36Tが出てきましたね。

この36Tは今回の検証の中で最も軽いギアとなります。この組み合わせを使用するとギア比1.38となり、GDも2.94と凄まじく軽くなります。今回の検証内容とは少し脱線しますが、平地では高速巡航を狙い時間を稼いで、登りでは楽をしたいロングライダーやブルベ勢の方いらっしゃると思います。

 

そう!

 

私です!!

 

 

f:id:jun48743003:20230828200932j:image

 

お前だったのか…

 

 

じゃなくて!!!

 

何が言いたいか。

チェーンリングを52-36Tにすることでトップ52-11Tで使用しながらも最低ギア比1を実現することができるので、痒いところに手が届く感じがします。

というか届きます!

もちろんワイドレシオなギア設定になっているので11-34より差は大きくなりますが、穴があくというよりは僅かに遠くなるという方が正しいかもしれません。

トップ寄りの設定は同じでロー側3枚のみズレるという設定になっております。

GDの差も24tから27tへ移る際は0.49で24tから28tへ移る際は0.64と15cmしか差が出ないことがあげられ、30tから34tへ移る際は0.41の差が出ているのですが32tから36tへ移る際にはなんと0.39しか差が出ていないのです。

 

何が言いたいか?

 

ワイドレシオになると必ずしもGDの差が大きくなり、それにより直接的に変速能力が低下するかと言われるとそうではないのです。

どちらも丁数の差は4ですが、丁数が大きいほどその差は出にくくなるということがこれらから言えます。

なので、ヒルクライムにもフォーカスを当てたい方は選んでみるのもアドがあると言えると考えます。

 

ちなみに11-36のスプロケはCS-HG710-12になります。CS-R7100ではないのでご注意を。

 

では、次のシリーズを見てみましょう。

 

R7000シリーズ

では、次のシリーズです。

このコンポは私個人の思い出のコンポです。

初めてコンポの載せ替えを行ったのもこれですね。

f:id:jun48743003:20230828203049j:image

これで私の何かのネジが17本くらい外れた気がしました。

 

と本題ですが、R7000のスプロケの展開は以下の通りです。

 

11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28

11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30

11-12-13-14-16-18-20-22-25-28-32

12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25

 

これら4種類になります。

この設定を見て私が思ったのは、無駄な設定が本当にないなということです。

誤解しないでいただきたいのは、他のシリーズが無駄なのかと言うふうに思われる事です。

デュラエース編で16Tとその周辺のギア設定がいかに大事か熱弁した訳ですが

あ、まだご覧でない方は是非

 

https://jun48743003.hatenablog.com/entry/2023/08/28/195000

 

その時に話したところで12-25Tという高速域をメインにおいた設定下では、15Tと17Tを抜ける事なくしっかり設定していることにあります。

でも、11-32Tでも16Tがあるじゃんと思われた方。確かに16Tが重要であるということは伝わっているようですが、16Tだけが大切なわけではないのです。

では、もう一度16Tがある場合とない場合でその周辺が連続したギア設定になっているケースで検証して見ましょう。

 

まず16Tがある場合

 

         ギア比 GD    速度

13T    3.84      8.20  44.280km/h

14T    3.57      7.62  41.148km/h

15T    3.33      7.11  38.394km/h

16T    3.12      6.66  35.964km/h

17T    2.94      6.27  33.858km/h

18T    2.77      5.91  31.914km/h

 

これが連続した場合になります。

では、16Tが無くなると

 

         ギア比 GD    速度

13T    3.84      8.20  44.280km/h

14T    3.57      7.62  41.148km/h

15T    3.33      7.11  38.394km/h

17T    2.94      6.27  33.858km/h

18T    2.77      5.91  31.914km/h

 

まぁ、そのままではあるのですが、同ケイデンスに於る速度差が5km/h近く出ていますね。

これが16Tが存在するギア設定のメリットになります。

そして、他にもワイドレシオな11-32Tをラインナップに加えながらも11-28と11-30を出すことでユーザーにとって選択のしやすい展開をしているなと感じました。

 

では、次のシリーズへ!

 

5800シリーズ

続いて5800系統の105になります。

では、この世代のスプロケの丁数展開を見てみましょう。

 

11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28

11-12-13-14-16-18-20-22-25-28-32

12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25

 

上記の3種類になります。

なんか減りましたね。

まぁ、時系列を見るとR7000の方が後で作られているので、正しくは増えましたなんですが。

この展開から見ると当時の105の選択の感覚としては、極端にワイドレシオかクロスレシオかという2択になってたのですかね?

この展開からR7000になるにあたり、更に痒いところに手が届くような感覚が実現したと言っていいと思います。

なのでこのラインナップだとしっかりと正常進化をしているといえますね。

私の友人が5800を使用しているのですが、彼は50-34のクランクに12-25のスプロケを入れて細かなギア選択を行い、綺麗な加速感を求めていたのかなと今考察しております。ちょっと電話して聞いてみよかな?

 

以上5800シリーズでした。

では次を見てみましょう。

 

5700シリーズ

いよいよ最後のシリーズとなりました。

最後は5700シリーズです。

このコンポーネントは2010年5月に発売されたそうです。

今回詳しくお話しすることはありませんが、前作5600シリーズより引き継がれリア10速のコンポーネントとなっております。

では、スプロケ展開を見てみましょう。

5700シリーズは以下の通りです。

 

11-12-13-14-15-17-19-21-23-25

11-12-13-14-15-17-19-21-24-28

 

以上の2種類となります。

さて、みなさま。現在の105。R7100シリーズがどのようなスプロケ展開をしていたか覚えてらっしゃいますでしょうか?

まず11-34T、11-36Tの2種類でしたね。

おや?この世代も2種類ですね。

更に比較しやすくなりましたね。

この時代は11-25Tと11-28Tの2種類ということでロードバイクで高速走行を狙うにあたり重いギアの方がアドがあると考えられていたと思われます。

もちろんメカ的な要因も重なり、そこまで大きなギアは使われなかったことも考えられますが、5700には53-39Tと凄まじくデカいクランクセットが展開してあるので後者はそこまでの割合ではないのかなと考えております。

もちろん現在と同じ11-36Tをこの世代で作ろうとすると10速の中で設定しないといけないわけで、その結果間が抜けまくることにも繋がりかねないでしょうから無かったことも考えられます。

仮に11-36を10速で作るとこんな感じですかね?

 

11-12-13-15-18-21-25-28-32-36

 

なんかこんな感じになりそうですね。

めっちゃ適当に考えただけですがそれっぽくなりましたね。

流石に14Tから抜けると高速走行を狙うロードバイクとしてはかなり大きなデメリットととも言えそうですね。

やはり13年も空くと技術や考え方が大きく変わってきますね。

 

以上5700シリーズでございました。

 

ほんで結局どれがいいの?

ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

てか、ここまで全部読んでくださってる方はいるのでしょうか?

正直微妙なところかもしれませんが。

まず1つ結論を出すのであれば、当然のことながらDURA-ACEがいいです。

いや、そりゃそやろとなるかもしれませんが、何故DURA-ACEなのか。

もちろん、変速性能が良かったり軽かったりとメリットは沢山あるのですが、何よりギアの選択肢が増えるという点です。

特にコンポーネントを変えたいと思われる方の多くがかなり走られる方だと思います。

となると必然的に日に日に速くなると思います。その際に何が必要になるか。

 

高負荷で走る際限界にならないように調整できる細かなギア設定にあると思います。

もちろん走るエリアにより設定すべきギアは異なります。

クリテリウムなど平地を高速で走られる方に36Tを導入したバイクでは使いにくいかと思いますし、逆にヒルクライムをされる方でクランク56-44で11-23のスプロケを入れると10%の坂で完全に足が無くなってしまうことも。なので一概にこれとは言えません。

ですが、同じコースを走った際に必要なギア設定はトレーニングが充分に行われている場合基本的にはどんどんと重くなる傾向にあります。これはほぼ全ての人に共通すると言っていいと思います。

ですが、そのパワーアップの差は個人差が大きい所です。

それを無理のない範囲で埋めれるのがDURA-ACEの良い所だと思います。

もちろん金銭的になかなか厳しい方もいらっしゃると思います。

その際にULTEGRAや105という選択を入れてあげるのが私の中で最善かと考えます。

もちろん変速性能や重量、見た目の良さ憧れなど様々な理由で選ばれることもあると思います。ですが、それだけで選ぶと本当に必要なものが得られなくなるかもしれません。

 

昨今の経済状況において物価高が続いており、欲しいものをあれもこれも、違えたら次のものをと買うのも現実的とは言えない状態となっておりますので購入前には使用環境を考えて必要なものをお選びください。

 

長々とお付き合いありがとうございました。

また今後ともお楽しみください。

 

では、また次回に!!

 

 

オマケ

5800シリーズを買った友達に聞いてみたら

 

私「なんで11-25Tを選んでみたん?」

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いや、間違うなやwww